ミチロウライブ

行ってきました。ミチロウのライブ。
豊橋「House of Crazy」。

ソロになってからは2回目かなぁ。
前回は何年も前で、台風の日で、
しかも仕事が遅くなって途中からだったけど、
今回はパーフェクト。

前回同様、スターリン時代からとはかけ離れた
(といっても僕自身はオリジナルのスターリンのライブを見たことはないんだけど)、
スタート時の深々としたお辞儀。
しかし曲が始まると、そのすごさに圧倒される。
3曲目かな、「お母さん いい加減あなたの顔・・・」。
すごい。なんどもなんども聴いた曲だけど、すごい。
なんだかわけのわからない感情の涙がにじんだ。

どんなギターよりも激しくひずんだ声。
コードがわからなくなって、やり直したりしたけど、
そんなことも、始まってしまえば関係ない。
20年来の想いが凝縮される。

ちょっとライブとは話が逸れるけど、
「飢餓飢餓帰郷」で3枚目のソロの内容が一番いいなと素直に想った。
今回のライブで、やはりその感触がそのままに響く。
「おまえの犬になる」も「先天性労働者」も
スターリンの曲なのに、まったくリアルに。
自己愛のばかばかしさを暴かれたように感じた。

でも、ちょっとよくわからなかった
以前、コミュニケーションではなく、
ディスコミュニケーションを叫んだミチロウ。
核兵器を持つと言うことは、人類が自殺する手段を手に入れただけ。」
と言い切ったミチロウ。
でも、それぞれの曲での、なにかにじみ出るヒューマニティ。
それとも、私の理解不足?
現在、もっとも「昭和」の時代と正面から対峙するアーティスト。

「死」という言葉を最初から受け入れているようなミチロウ自身と、
でも、社会の中での理不尽な虐殺、戦争に対して、
徹底的に抗戦すると言っているよう。
絶望という言葉と、優しさ。
それがどうミチロウの中で整合しているのか?


ライブの後、CDを2枚購入。サインをもらい、握手してもらった。
「素晴らしかったです。」の一言がかすれてしまった。
大江信也、早川義夫と握手していただいた瞬間と並んで、
忘れない一瞬となるだろう。