2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

鷺沢萠「帰れぬ人々」

先週、鷺沢萠「帰れぬ人々」(文春文庫)を読了。 4編収録。 「川べりの道」 著者の処女作、文学界新人賞受賞作。 外に女性を作って出て行った父から月1回、生活費を受け取るために、父のところへ歩いていく主人公。 幸せに生きることを心から望む瞬間があ…

蹴りたい背中

綿谷りさ「蹴りたい背中」。 先日、会社の飲み会があり、7時開始なのに、会場に6時に付いちゃって、近くの居酒屋に一人入って、熱燗とおでん(厚揚げ)をいただく。熱燗は、熱燗をつける道具があって、適温にしてくれる。普通の店ではないもので、うれしい…

庭の桜、隣の犬

ちょっと前に、角田光代「庭の桜、隣の犬」を読んだ。 角田光代らしい小説と思う。 夫婦の物語。なんとも盛り上がらない2人である。 そこがいい。 小さな事件は起こりつつも、いや、夫婦としては大きな事件もあるのだけど、それを感じさせず、なんとなく、…