川上弘美「センセイの鞄」

休日出勤をするつもりで、
会社まで行ったんですが、
今日は事務所の消毒で、入れませんでした。そういえば、少し前に案内があったなあ。
馬鹿>自分。
日曜日に出勤はイヤなので、
結局、家でできる分をやりました。
トホホ。



好きなブログに、川上弘美さんのことが書かれていて、
先日購入した「センセイの鞄」を読了。
前半はほっこりしつつ、
常にどこかにある死への覚悟とさびしさが、
すこしずつ色濃くなっていくいい小説でしたが。。。

自分としては、ちょっと微妙でもあったでしょうか。
30後半の女性が、30近く年齢の離れている高校時代のセンセイと偶然出会い、
すこしずつ恋愛関係になっていくさまが、
素敵に描かれています。
個々の場面はユーモアもあり楽しく、
また、お互いがお互いを思うやさしさがいいのですが、
うがった見方をすると、
結局、女性は年上の優しさに包まれたいだけなのかなぁという
やっかみを感じてしまったのです。
もちろん、そこには「センセイ」という人物の
優しさだけでない強さが描かれていて、
そういう人物だからこそ、年齢を超えて惹かれていくのはよくわかったんですが、
ある意味、「センセイ」がパーフェクトすぎるなあという印象も
持ってしまいました。
そのパーフェクトさが、
どうも年齢を重ねたためと感じてしまったのです。
また、年齢のことは置いておいたとしても、
なにか、お互いに対しての感情がきれい過ぎる感じが、
どこかで引っかかってしまいました。